#47:おかやまライド;1「片鉄ロマン街道」(04/08/10)


以前から、一部の方にはお話していました、岡山県の備前市から柵原町にある
「片鉄ロマン街道」を走破してまいりました。
ここは平成3年に廃止された「片上鉄道」の跡地をサイクリングロードとして
全面改修された物です。

さて、どんな感じだったか?・・・・・・ただ、一言『素晴しい!!!』です。
それでは、堪能してくださいね(^^)/。


備前市西片上にある「備前市サイクリング
ターミナル」をベースにします。
ここまでは岡山市から山陽自動車道で
1時間程度です。

朝早かったので、誰もいませんでした。
建物前には、今日走るルートの絵地図が
あります。


「片鉄ロマン街道」は「備前市サイクリングターミナル」のすぐ横を通っていますが、
その起点は西片上駅ですので、一度南下して起点まで行きました。
ここはちょうど、国道2号線とJR赤穂線のガード下です。ここからもう少し南側まで
道はありますが、1本目の道路に出た所で、柵があって進めませんでした。
ガイドマップでも、ここが実質的な起点のようです。

コース上にはこのマーキングが施されていますし、そこここに明示板もあって基本的には
分かり易いですよ。


起点から、すぐの場所です。
実はここが「片上鉄道」で一番の急坂だった
そうです。
左に写っている鉄道標識では28.6パーミル
(10m進んだ時の上がった高さ)。

自転車横の掲示板には当時の列車の写真が
載っています。

起点まで行ったのを、ちょっとだけ後悔
させる坂でした!
スポーツ系の自転車なら平気ですけどね。


起点から10分程で、最初のトンネル
「峠清水トンネル」に来ました。
全面改修されていて、入り口付近以外に
当時の面影は無いのでしょうが、照明も
明るく不気味さが微塵も無いのはマル
じゃないでしょうか?

路面のコンクリートはうっすらと湿って
います。タイヤが濡れているのが走ると
分かる程度です。
トンネルの中はヒンヤリしていて、暑い中、
坂を登って来た身には有難かったですよ。


トンネルを出て5分程度で、最初の駅「清水駅」に到着します。さすがに駅舎は無いのですが、
当時のホームは下り線側だけですが残されています。ホーム上に上がって、休憩所で休むのがマル!

道はこんな感じです。いかがでしょう?さすがに平日ですので、貸し切り状態です。


延々と延びているサイクリングロード。
写真の奥の方から遮る物も無く、気持ち
良く快走して来ました。

この写真の左方向に「中山サーキット」が
有りますよ。
当時の駅は「中山駅」ですが、それを感じ
させる物は有りませんでした。


「山陽自動車道」の和気インターを通ってJR赤穂線「和気駅」に着きます。(起点から約30分)
ここの地下道脇にある明示板はちょっと混乱させるかも、です。
「片鉄ロマン街道」自体はまっすぐ西に向かって行きます。
この明示板は『JR和気駅へは地下道で』と言う意味の様です。

駅の南を進むとJR線路と金剛川と県道を超える「跨線橋」に出ます。
ノンストップで進めるんですよ!!


和気の街を抜けて行くと「和気鵜飼谷交通公園」が有ります。ミニSLやゴーカートが有ります。
トイレもありますので助かりますね。

通り過ぎた「和気鵜飼谷交通公園」が
左手に見えます。
こんな感じで道は快適に繋がっています。

「天瀬駅」到着。ここまで約1時間。ついに当時の駅舎が再生保存されている駅に到着です。
しかし、ここも下り線側だけで、当時は反対側に上り線のホームと待ち合い小屋があったそうです。

暑い中を走って来たので、駅舎の中で休みます。風が良く通って心地良かったですよ。


「天瀬駅」を過ぎてすぐの2連繋がった
トンネルです。
ここは当時のオリジナルに近いのでは。

中は冷んやりと涼しくて、暑い時期には
最高のもてなしですよね。

この先で、国道を渡って「吉井川」の
堤防そばを走ります。


「片鉄ロマン街道」は国道を渡って「吉井川」沿いへ。
ここに、「鉄道車両」を利用した喫茶店が有りました。

「吉井川」沿いには「大舟着川市跡」が有ります。
ここ「吉井川」もかつては「高瀬舟」に寄る河川交通が発達した川でしたので、
当時の大きな市が立った川湊だったのでしょうか?


「佐伯町役場」前を通って「備前矢田駅」です。ここまで約1時間20分。
かつては大きな駅だったそうですが、今は下り線のホームが残るのみです。

駅を出てすぐに、当時の「信号塔」が残されています。道は延々と続いて行きます。


再び国道を山側に渡ってしばらく進むと
『ベンガラ』の工場跡(?操業している
様に見えないです)が有ります。

『ベンガラ』とは赤い顔料でして、
焼き物などにも使われます。


「苦木駅」に到着。ここまで約1時間半です。ここには上下線のホームが残っています。
駅舎は下り線側だけで、ここも「天瀬駅」同様に再生保存されています。
写真の奥にチラッと見えるのが上り線側の駅舎です。

「備前塩田駅」跡は大きなさら地に
なっていました。
当時の「片上鉄道」は「吉井川第1橋梁」
で「吉井川」を越えるのですが、この橋梁は
撤去されていて、国道の「備作大橋」経由で
「吉井町」に入ります。
ここ「吉井町」には「備前福田」「周匝
(すさい)」の駅が有りましたが、面影は
有りません。

それどころか、この街の間は旧片上鉄道跡
から外れてしまい、「片鉄ロマン街道」は
堤防上を走る事になります。


「吉井町」から「柵原町」へ入る所で「片鉄ロマン街道」は国道経由で東側から
「飯岡(ゆうか)」の集落に入る様にコース指示が有りますが、当時の「片上鉄道」は
「吉井川第2橋梁」で西側から入ります。
「周匝橋」のたもとにある『近道』の表示の方が鉄道跡としては正しいです。
近道に掛かっている歩行者専用の橋が、かつての「吉井川第2橋梁」ですが、
当時の物は平成10年の台風水害で流されてしまったので、掛け直された橋です。

橋を渡った先には「美作飯岡(みまさかゆうか)駅」の跡が有ります。
駅の「柵原町」側に踏切跡がありましたよ。


「片鉄ロマン街道」としては終点の「吉ヶ原駅」に到着です。ここまで2時間です。
当時の駅舎が再生保存されていますし、駅構内には当時の車両が動体保存されていて、
列車を動かすイベントもあるそうです。
左の写真が「片上鉄道」の終点「柵原駅」方面。線路はこの写真の奥で撤去されています。

右の写真は同じ場所から「吉ヶ原駅」構内を見た所です。

「吉ヶ原駅」には併設で「鉱山資料館」
が有ります。

ここの敷地には鉄道や自動車以前の
河川交通に使われた1/1の「高瀬舟」
も屋外展示されていました。


帰りの風景です。こんな感じで「吉井川」沿いを国道を下に見ながら走ってきたのです。

暑い盛りですので、このような木陰で休憩すると涼しいですよ。


<総論。走った感想>

事前に「片鉄ロマン街道」のサイトで見た通りで、期待以上でした。
ちょっと遠いですが、ぜひお勧めです。片鉄ロマン街道のサイトはこちら
また、旧片上鉄道に関するサイト、中元さんの「思い出の片上鉄道」を紹介します。

総走行距離:74.2km。

<おまけ>

左は『ただ乗り』のバッタ。右は「吉ヶ原駅」で出迎えてくれた猫ちゃん。


今回のパンフ、地図はありません!!