#221:「伊吹から・・・北近江方面ポタ!」(09/10/18)


天候不順な土曜日の翌日、朝から良い天気となれば、出掛けなきゃ・・・と。
本当は御近所回りと思っていましたが、最近読んだ「司馬遼太郎」の「街道をゆく」の、
「近江散歩」の世界が頭に残っていて・・・。

「伊吹山」の麓をスタートし「姉川」沿いの堤防から「長浜」へ。
昼食後、「国友」へ向かい、帰路は「北国脇往還」を、だいたいトレース。

今回は、アラヤで出掛けたので、ダート路も楽しんで来ました。


今回のスタートは「道の駅 伊吹の里」から。

ここをスタートに使ったのは、初めて。
が・・・「道の駅」としては、敷地が狭くて車を停めておくのに、ちょっと気が引けました。
次回からは、近くの「伊吹薬草の里文化センター」にしようと思いました。

北を見上げると「伊吹山」の雄大な眺め。もう少ししたら、紅葉に彩られるのでしょうね。


スタートして、すぐ「姉川」沿いのダートへ。

せっかくMTBのアラヤで来たのだから・・・と言う訳でも無いのですが、道から見えたので(笑)。
でも、引き締まったダートなので、太めのタイヤなら十分走れます。

振り返って見ると「伊吹山」が他の山々に囲まれる様に・・・うん、良い感じだ!


ちょっと走ると、朽ちた木製の橋の残骸が。

確か「北国脇往還」が「姉川」を渡る所では無いかな?・・・どなたかの記事で見た様な。

「姉川」の流れは、澄んでとても綺麗で・・・夏場に来なかったのを、ちょっと後悔(笑)。


農業用水を分ける「井之口分水」です。

走らせていると「ザーザー」と大きな水の音が聞こえて。
説明板に有る「小田(やないだ)分水」は、このすぐ近くです(帰路に寄ります)。

「井之口分水」の有る場所は、桜並木のそばで、ベンチも有って休憩に、ちょうど良いです。

見上げると・・・色付き始めた桜の葉と、青空が、とても綺麗でした。


見た事の有る道に、出ちゃいました(笑)。

「井之口分水」の先で、アスファルト舗装の道と交差。渡って、続けて「姉川」沿いに
進むつもりでしたが、今まで来た左岸側の堤防は、草に埋もれてて走行不可。

仕方無く「姉川」に掛かる橋を渡ると『あれ?』・・・2月に「北近江」に来た時の道だ(笑)。
右の写真の東方向に行くと、先ほどの朽ちた橋の所に行けるらしい、です。


今回は趣向を変えて・・・「姉川」沿いに。

先ほどのアスファルト道を行っても良いのですが、同じじゃ面白く無い(笑)。
と言う訳で、土手のダートを走ります♪

橋みたいな所で小休止。山の方を眺めると、少しだけ紅葉が始まってて。
確か、あの林の中を「北国脇往還」が通っているはず、です。


交差するアスファルト道に出て・・・「姉川」の橋の上から。

この先の土手は、草に埋もれて走行不可。じゃ、左岸側は?と橋を渡る事に。
見下ろした「姉川」の流れは、ほんと綺麗で、小魚の群れが見えました!

結局、左岸側も草深く、走行不可なので、田んぼの中の道を行く事になりました。


「国道365号線」に出て・・・「龍ケ鼻トンネル跡」。

以前の記事で(#203:「北近江方面 行けるとこまでポタ!」)で、国道365号線が、
明治開業当時の東海道線跡だと紹介しました。
その当時の、唯一の痕跡が、ここ「龍ケ鼻トンネル跡」です。
歩道部分の石積の「長浜市」に入ってすぐの辺りから北の、黒く汚れた石積がそれで、
トンネル内の壁面の石積みを、そのまま利用してます。

トンネル跡の手前の小川沿いに、気が早く紅葉した木が有ったので、撮影しときました!


「春近川親水水路」と「せせらぎの道」。

「龍ケ鼻トンネル跡」の先、「今庄橋」を過ぎた所で、昼食の為に「長浜」へ向かって行きます。
国道から「長浜」へ向かって行く道が、東海道線の廃線跡ですが、車が多いし・・・。
ふと、田んぼの中を見ると、良い道がありました!

単なる灌漑用水と農道と思ったのですが、歴史有る流れの様です。

説明は、左の写真で省略(笑)。

石積みの土手(?)の中を、綺麗な水が流れていました。

「せせらぎの道」の終点にて。

左の写真の、横たわる「横山(臥龍山)」の下から、走って来ました。
この終点部分に、右の写真の説明柱が有ります。
中央の高い山が「伊吹山」・・・今日は、ずっと「伊吹山」に見守られて走ってます♪


とある街角にて:1。

道端に咲くコスモスに秋を感じ、紅葉始めた木々に、秋を感じました。


とある街角にて:2。

小さな集落に迷い込んでみました。
小さなお堂が有ったり、クネクネと曲がる通りだったり、きっと昔からの通りなんでしょう。


「セイキン醤油店」さん。

細い路地を狙って、探訪してたら・・・ここも見覚えの有るお店。
以前の「長浜」ポタの際に、大きな釜が目印の醤油屋さん。


「長浜」の山車に出会いました!

「長浜八幡宮」の門前で、ちょうど山車を蔵にしまう所に、遭遇。
秋のお祭りで、曳き回したのでしょうね。


道標を見つけました。そして、「大通寺」への「表参道」です。

「○にくみ道」と有りましたが、○の字は何て読むのでしょう・・・。

「表参道」の奥に「大通寺」の大きな山門が見えてます。お腹が空いたので、後で、お参りしますね。


今日のお昼ご飯は「茶しん」さんの「ホワイト餃子」です。

「長浜」と来たら「鳥喜多」さんの「親子丼」・・・も良いのですが、ここの「ホワイト餃子」も。
いや、実はまだ、食べた事が無くて。で、今日は、これを♪

皮がモチッとしてて、中はジューシーで、美味かったですよ!
ちなみに「ホワイト餃子」の名前の由来は、店主が「満州」でお世話になった方が「白(パク)」さん。
「餃子」も、その方に教えていただいたそうで、その恩を忘れない為に「白=ホワイト」と、
されたのだそうです。(と、店内に書いてありました)


お昼ご飯を終えて、「大通寺」にお参りです。

「長浜」に来たら、お参りしてます。
と言いますか、いつもは、ここの「本堂」の横の畳で、お昼寝、いや、休憩を(笑)。
風が吹き抜けて、気持ち良いんですよねぇ♪

でも、今日は、行きたい所が有るので、お参りだけにしました。


「大通寺」の東の路地は「十里街道 職人まち」、そして「大通寺公園」。

古くからの商店が並んでます。ちょっと風情が有って、覗いてみると楽しいかも。

「大通寺公園」は、「大通寺」のすぐ北側。木々が紅葉し始めてました。


「長浜」の町を抜けた辺りで・・・秋桜畑に遭遇。

「十里街道 職人まち」の道を、一路、北へ。「長浜」の中心部を抜けて、田園地帯に入って、
ふと、左手を見ると、ここが見えたので寄り道♪

すぐ横を「JR北陸本線」が通っていて、列車と一緒の写真を撮りたかったのですが。


目的地への案内板を見て、今度は東に向かって。

田園の中の大きな道を進んで、そのまま、写真の細い道に。
北近江の集落は、どこも家の前を、綺麗な水が流れていて、良い感じです。

ほどなく、目的地の「国友」地区に、到着。写真は、公民館なのかな。
写真が見にくいのですが、木の看板には「鉄砲と花火の里 江州国友」と有ります。
そう、来たかったのは、ここ。火縄銃の生産で有名だった「国友村(旧名)」なんです。

集落の中に入って行きます♪

建物自体は、新しいのですが、敷地の広さとか建て方とか、由緒を感じます。
家々の前に、右の写真の様な、誰それの屋敷跡の碑が建ってます。

左の写真、色の付いている家が、鉄砲鍛冶に関係する家々。

右の写真は、明治末期の「国友」の略図。
今は、普通の民家が並んでいますが、往時は商店街だそうで・・・想像が付かなかったです。

「司馬遼太郎」が「街道をゆく 近江散歩奈良散歩」の中でも、『火縄銃で栄えた当時の様相は無い』と
されたましたが、今は、それ以上かもしれませんね。

でも、何かしらの風情を感じる事が出来て、来た甲斐が有りました。

「国友鉄砲の里 資料館」です。

中に入って、ゆっくり見たかったのですが・・・今回は省略(笑)。

資料館前の側溝の蓋には、右の写真の火縄銃と銃口のレリーフが有りました。

さて、「国友」地区の散策を楽しんだので、帰路に着きます。


「国友」地区を後に・・・東へ。

このまま進んで「姉川」の右岸に行けば、
「北国脇往還」に行けるはず。

と言う事で、田んぼの中を、のんびり走ります。
空に「ヒバリ」の声が聞こえるのですが、
探しても見つからなかったです。


「北陸自動車道」のガードをくぐると・・・ん?。

田んぼの真ん中に、厳重に柵がされ、避雷針の立つ、土塁の様な物が・・・何だ、これ?
と気になって、近づいてみると「火気厳禁」の札も。

想像ですが、火薬庫でしょうか?・・・「国友」地区は、今も花火を製造しているから、その火薬庫?
誰かに聞いてみようと、回りを見渡しましたが、田んぼの真ん中・・・誰も居ませんでした(笑)。


今日、2つ目の秋桜畑。

田んぼの中(道ですが 笑)を走行中、またまた目に留まって。
中に入ってみたい衝動を抑えて・・・記念撮影です。

この後「姉川」の堤防に出て、追い風に乗って、心地良く走行。


「姉川」堤防を進み、「野村橋」にて。

ずっと前方に「伊吹山」が見えてます。あの麓まで、帰るんです♪

「国道365号線」出たので、渡って、旧の「野村橋」を渡ります。


「陣屋橋」の石碑。

「野村」地区に有ります。
「姉川合戦」の際、浅井朝倉勢が陣を敷いたのが、
ここ「野村」地区。

近くに「陣田」と言うのが有るそうですが、
見つけられませんでした。


「北国脇往還 佐野」地区にて。

本当は、先ほどの「野村」地区から、田んぼの中を進んで来る(左の写真の左から)のですが、
完全にルートをロスト(笑)。

右の写真は、地蔵群から南に向かう街道。これを進んで行きました。


「相撲庭」地区にて・・・今日3度目の秋桜畑です。

「北国脇往還」は、「佐野」地区の終わりから、山沿いを進むらしいのですが、
道なりに進んでも、街道風情の有る道で。
詳しい資料が無いので、はっきり分かりませんが、近世の「北国脇往還」は、ここだったのかも。

写真は「相撲庭」集落の外れに有った秋桜畑。今日の中で、一番規模が大きかったです。


朝見た、2月に通った田んぼの中の道まで、戻って来ました。

この先、「姉川」を渡って、旧街道っぽい道を進んで行きました。

「伊吹山」が、かなり近くなって来ました・・・後ちょっとで、到着かな。


「街道風情」の有る景色。

「小田(やないだ)」地区に有ります。
ゆるゆると集落の中を通って行く道(写真:左・・・神社前から振り返った絵)。

そして集落を抜けると、右の写真の小さな神社。
なんか、気持ちが和むんですよね・・・こう言う景色に(笑)。


「小田(やないだ)分水」です。

朝見つけた「井之口分水」へは、ここから分配されて流れて行くそうです。
複雑な形状をしていて、公平に貴重な水を分配する為に、工夫されてるんですね。

さて、スタート地点の「道の駅 伊吹の里」は、このすぐそば(見えてます 笑)。
ですが、時間がまだ早いので、このまま進み、旧街道風情を楽しんでみます♪


「春照宿」への辻にて。

「小田分水」から道なり、大きな神社の有る辻です。
角には道標も有って「右 江戸へ 左 山中へ」と有りますが、「山中」って?
山の中に入って行くから?・・・いやいや、それは違うかも(笑)。
知っておられる方、教えて下さいね!


「春照宿」にて。

古い宿場風情の有る物は、常夜灯くらいでしょうか。宿場の中央辺りに、右の写真の本陣跡の説明板。

さて「春照」まで来たなら、近くの「鉄道跡」の終点まで、行ってみます。


「住友大阪セメント専用線廃線跡」の終点にて。

ここ結構、お気に入りの場所で、こっち方面に来ると、良く寄ります。

今回のポタは、この後、「道の駅 伊吹の里」に戻り、終了。
車に積み込んで、ここまで戻り「伊吹薬草の里文化センター」の薬草湯に入って帰宅しました。

急に思い立っての「北近江」散策でしたが、のんびり楽しむ事ができました。
特に、アラヤだったので、どんな道でもストレス無く走れて、ノンビリポタには良い相棒だったです。

本日の走行距離:約40kmでした。