#250:「七宗の林道 のんびり探訪記!」(10/09/11)


夏旅が終わって以降、記事書いてませんでしたが、色々と出掛けたんですよ♪
で、今回は久々に書いてみます(笑)。

さて、今回出掛けたのは「岐阜県 七宗町」の林道巡り。
記事にしてませんが「上松」「飛騨小坂」に続いての『森林鉄道』絡みの林道有り、
壮大な岩盤の続く林道有り、巨木の有る神社有りの、盛りだくさんな内容です。

今回、御一緒下さったのは、ミツさん。のんびり二人旅でした。


今回のスタートは、「道の駅 ロックガーデン七宗」から。

「国道41号線」沿いに有る道の駅で、広い駐車場が有ります。

9月に入ったと言うのに、暑い日が続いてますが、空の見え方とか、ほんの少し秋の気配も。
(でも、スタートの9時半時点でも、暑かったですけど)

林道に行きますので、当然、現地で食堂等、望める訳は有りません。
ですので、この写真の前に、コンビニで調達してあります。


まずは「神渕川」に沿って。

国道から「七宗町 落合」の町を抜けて、川沿いに山の方に向かって行きます。
先週までに出掛けた「上松」「飛騨小坂」もそうでしたが、川の水が綺麗なんですよね♪


まずは「森林鉄道(以下『林鉄』)」跡である「室兼林道」へ。

「神渕川」に沿って進み、T字路に突き当たる部分で、右へ。「室兼」集落への分岐。(写真:左)

そこからは「葛屋川」に沿って「室兼」集落の終わり辺りに、右の写真の広場が有ります。
たぶん、ここが「七宗国有林」から「七宗森林鉄道」が運んで来た木材の集積地だったのでは。


「室兼林道」の分岐です。

バス停が有りまして、その名も「林道口」。分かりやすくて、良いです(笑)。
そして「七宗国有林」「室兼林道」と、二つも案内が有りますので、まず、通りすぎる事も無いですね。

では林道へ向かいますが、右の写真の様に、いきなり、木々のトンネルの中へ。
ここが『林鉄』跡なのですが、まだまだ、そういう雰囲気では無いです。


すぐに、ダートの始まり♪

舗装路は、すぐに終わって、走りやすいダート路が始まります。
写真の様に、川に沿って、ユルユルと曲がった道で、削り取った岩肌と言い『林鉄』感、有りです。

右の写真、川を覗いて見たものですが、どうです、この透明度!


さらに、林道の奥へと。

針葉樹林の中を、緩やかに登って行きます。
元々は、狭い渓谷だったのでしょう。削って、より切り立った岩肌が続きます。

左の写真では、単なる沢に見える川ですが、覗き込むと、右の写真。水が無いみたいでしょ?


だんだん『山奥』感が、強くなって行きます!

狭い谷の間を、曲がりくねって、奥へ、奥へとダート路が続いて行きます。
写真の橋は、林道になった時点で、掛け直されていますので『林鉄』の橋、そのままでは無いです。
が、橋の下、川の中には『林鉄』時代の橋台が、残っていたりします。

右の写真、しつこいので説明は、止めておきます(笑)。


この林道のハイライト!「空ふさがり」です。

両側に岩盤が有って、その間を抜けて行きます。
一見すると、ただの切り通しの様ですが、実は、岩盤の間の部分を川が流れているんです!

つまり、岩盤の間の水が流れる空間に橋を架けて、そこを『林鉄』が通っていた訳なんです!!
「七宗森林鉄道」が造られたのは、昭和10年と言う事なので、そこそこ工事機材は有ったので、
隧道を掘ると言う方法も有ったでしょうに・・・ねぇ♪

近づいてみると・・・。

右側の岩肌は、削り取ったのでしょうね。
(ミツさんの居る辺り、ね)

右の写真が「空ふさがり」の名を表すかな。
切り立った岩盤が、上の方で狭くなっていて。
写真では暗いですが、実際は、そこそこ明るく、
嫌な閉塞感は有りませんでした。


さらに、奥へ、と♪

渓谷の中だからなのでしょう、気温が下がって、涼しいです。それに、空気も美味しいし♪

写真の様な、沢の流れ込み(水は無いですが)が有って、そこは大きな岩が有って。
水に入れそうだったので、当然、入りましたが、良い感じの冷たさです!

川の中から、林道を振り返ってみます。

綺麗な水に、みずみずしい山肌。吹き抜けて行く風は、涼しく、まさに、天然クーラー(古い表現 笑)。

みずみずしいはずで、岩肌部分には、水苔が生えていて、滲み出て来る水を含んでます。

本当は、ここで珈琲タイム、と洒落込みたかったのですが・・・飲める程の水は無かった(^^;


「室兼林道」終点です。

もちろん、林道は、この奥も続いて行きますが、
一般車両が入れるのは、ここまで。
徒歩でなら、まだ行ける様ですが・・・。

次のお楽しみも有るので、我々は、ここまでに。
来た道を戻って行きます。


来た道を戻るだけなのですが・・・。

見る方向が違い、光の方向が違うので、まったく別の景色に見えて新鮮なんですよ!
切り立った岩肌を、緑が覆っていたり。(写真:左)

右の写真が「空ふさがり」の反対側。
素堀りの隧道に向かって、入って行く様にも見えますね。


来る時に見つけておいた、岩肌から水が滲み出ている場所で。

唯一、汲めそうな量が出ていたのは、ここだけ。愛用の容器に、各々、珈琲用に汲んでおきます。

今回の教訓!:『林道に行く場合は、取りあえず、水を持って行き、汲めそうな場所で汲み直す』ですね。


林道から戻って、午前中の珈琲タイム。

本当は「室兼林道」のどこかで、と思ったのですが、汲める場所から先、良さそうな場所が無く、
再び「葛屋川」沿いの道に出て、次の林道を目指す途中で、珈琲タイム。

今回から、ミツさんも「カリタ ハンディドリッパー」投入♪
「ハンディドリッパー」、軽くて良いのですが、1杯分ずつしか入れられないので、
各自が持ってくれてると、同時に入れられて良いです。値段も¥100円くらいだし♪

沢の水音を聞きながら、涼しげな風に吹かれて、美味い珈琲を楽しみました。
今回も、珈琲豆は、メンバーのアマテラスさんから、自家焙煎物を提供いただきました。深く感謝です!


「七宗林道」起点、「葛屋」集落へ。

青空の下、緩やかに登って行きます。
点在する家屋は、現代建築ですが、
里山の風景を楽しめます。

実は、この道の左、川を挟んだ反対側が、
昔からの道、そう旧道。
本当は、そっちを行きたかったなぁ。


「七宗林道」を楽しみます♪

「葛屋」集落が起点で、「葛屋川」に沿って山中に入って行きます。
植林された針葉樹林の中を、木漏れ日を浴びながらの走行です。

この林道を走ってみたいと思った理由は?・・・それはですねぇ(笑)


これが理由♪ 岩肌の林道なんですよ!

「室兼林道」もでしたが、地形図で見ると、ここの方がもっと凄そう・・・と思ったからです。
で、写真の様に、期待通りの景色でした♪

左の写真、前方の岩肌の下、針葉樹との境辺りに、穴が見えてます。(カーソルを合わせると拡大)
『素堀りの隧道か?』と思ったのですが・・・。

右の写真の様に、ここの林道は、岩盤を容赦無く削り取って出来てます。


面白い地形・・・随所に、穴が有ります。

地層の関係なんでしょうか、左の写真の様に、岩盤の一部が、すっぽりと抜けて穴になってます。
この様な所が、大小、何カ所も有りました。

先程の『隧道』っぽく見えたのも、同じだったのかな・・・。

右の写真の様に、片面オーバーハングになった部分も有ります。
『崩落したら・・・しかも真下を通っている時に・・・』なんて考えないでおきましょう(笑)。


どんどん奥に向かって行きます。

左の写真もオーバーハングになってますが、右の写真の場所では、垂直に削られてます。
きっと、垂直部分も最初はオーバーハングだったのでは無いかなぁ。

川の写真、および、コメントが無いですが、「室兼林道」の川に負けないくらい綺麗でした。
(奇岩の景色が続く林道なので、そちらメインの記事になってます。)


林道分岐地点、到着。

林道は、奥にまだまだ続いてますが、今回は、ここまで。

地形図では、大きな池が載っているので、ここらで、お昼ご飯と思ってたのですが、
予想外に・・・「七宗遊園」と言うレジャー施設で、マス釣りの小さな池が有るだけでした。
しかも『この付近で、ピクニック等の食事などをしないで下さい』と・・・。
ま、しょうがないので、食事は、もう少し後にしましょう。

*注:地形図の池は、ここより少し下った、薮の中だった様です。

左の写真は「栃洞林道」入り口。

プランでは、この林道を通って「葉津」集落へ
と言う構想も有ったのですが。

写真の様に、しっかりゲートが閉められてます。
ここも次のお楽しみが有るので、行かない(笑)。

*入り口の看板には、無断で他人の山で、
山菜やキノコ等を採取しない旨、書いてあるだけで、
立ち入り禁止では無い様でしたが。


林道を戻って来て、良さそうな場所で、お昼ご飯に♪

写真の様な、せせらぎを眺められる場所です。でも、写真の通り、しっかり道ばたです(笑)。
ま、林道ですし、交通量は、ほぼ無いですからね♪

今回のお昼ご飯は、コンビニで仕入れたカップ麺。山の中で食べるから、これも美味いんです。
水さえ装備してれば、どこでも食べれますし、とにかく軽量ですし、保存性も良いですから。

川の音、木漏れ日の下、涼しい風。食後の珈琲も、もちろん楽しみました!


「葛屋」集落に戻って、次の目的地を目指します。

左の写真、「葛屋」集落で見た、稲刈り風景。ハサ掛けされてる所が、何カ所か有りました。
うちもですが、今は、機械で刈って、そのまま脱穀し袋詰めして、JAに持って行っちゃいます。
でも、ハサ掛け(はざ、はせ、はぜ、等 地方で違う)で、天日干しすると美味さが増すんですよね♪

右の写真は、小さな峠の頂上部。名前、分かりません。ちゃんと『峠のお地蔵様』が居られました。

で、次の目的地なんですが「神渕神社の大杉」。
ここまで登ったのですが、反対側に下って・・・参道をまた登って行く事になります。(^^;


参道での景色です。

計画段階から分かっていた事ですが、登り、キツいんです!軽いギアにして、ゆっくり上がって行きます。

道沿いに「道祖神」が祀られているのですが、次々と祀られてるので、
最初は『数が多いなぁ』と思っただけでした。
ですが、良く見ると『○丁』と書いてあります。神社までの距離なのかな。

キツい登りだったので、写真はこの2枚だけ(笑)。
左の写真は、先程の「葛屋」集落の俯瞰。ハサ掛けしていた田んぼが、小さく見えました。

右の写真は、「磨壁文字」。(カーソルを合わせると看板が見れます)


「神渕神社」に到着。

キツい登りで、飲み物が底をついて・・・まずは、手水場へ。山水を引いて有ると思うんですが、
ちょっと心配なので、少しだけ、喉を湿らす程度に。(笑)

一息付いて、目的の「大杉」を見に境内に向かいます。
右の写真、真ん中の囲ってあるのが、目的の「大杉」の様です。(まわりも大きいのですが)

「神渕神社」にお参りします。

拝殿にて、お参りをします。本殿は、左の写真の様に急な階段の上なので、拝殿前から見えません。
横に回って、見上げる様に写真撮影。(足がキツいので、上がるのは、勘弁してもらった 笑)

右の写真は、境内を振り返ったもの。苔むした橋や石垣が良い雰囲気を出してます。

天然記念物 「神渕神社の大杉」です。

周りに、他にも大きな杉の木が有りますが、やはり一際大きいです。
説明は、右の説明板を見て下さい。


一気に参道を下って「寺洞」集落にて。

「葉津川」の水も綺麗です。写真の緑の木はモミジです。紅葉したら水面に映って良い写真になるかな。

右の写真、農家の畑にいっぱい実っていたのです。面白い実でしょ?
で、調べてみたら「フォックスフェイス」と言う観賞用の実だそうです。別名「ツノナス」。
どちらにしても、そのままの名前ですね(笑)。

黄色でツヤツヤしてて、食べれそう・・・と思っていたら毒なんだそうですよ(^^;


「甚五郎桜」と「神渕稲荷神社」です。

「寺洞」集落の「龍門寺(りょうもんじ)」と言う古刹が有ります。
そこに龍の像が有って、その作者が「名匠 左甚五郎」の作と言われているそうです。
寄りたかったのですが、葬儀をしている様子で・・・諦めて。

そのすぐ近くに、これらは有ります。
左の写真が「甚五郎桜」。「龍門寺」の像に関係が有るのでしょうかねぇ。
右の写真、稲荷の参道ですが、ここも良い感じです。


「上大橋」集落に。

大きな道を「道の駅」目指して進んで行きますが・・・ちょっとつまらない。
で、「神渕川」沿いに走れそうな道が有ったので、そちらへ。(すぐに県道に戻されますが)

左の写真「大塚」集落方面を、振り返ったもの。空は秋の様相を成す、里山の風景です。

右の写真、「神渕川」なんですが、雑草が多くて、特に良く見えない写真になったしまった(^^;


県道は、路面が良く、快適に走れるのですが・・・。

基本的に下りの道なので、気持ち良く走れるのですが。交通量が多いんですよね、ここ。
なので、旧道の部分が有ると、そちらを通って行きます。

右の写真が、旧道部分から見た「神渕川」。水も綺麗で、なかなか♪
この先も、旧道部分を進んだのですが、特に「体育館」裏は、泳げそうな場所でした。


「本郷」集落に戻って。

「神渕川」が「飛騨川」に流れ込む手前。
こんな素敵な渓谷が有りました。

走行した所からは、草木が茂って殆ど見えない。
対岸の道は工事中で・・・完成が待ち遠しいです。

右の写真は「本郷」集落を抜ける、
「飛騨」への道の橋の上から。


「上麻生駅」にて。「蒸気機関車展示館」です。

ミツさんから『駅に蒸気機関車が展示されてる』と聞いたので、寄ってみました。
良く有る屋根だけの展示場と違って、立派な建物の中に保存されてます!

特に鉄道マニアでは無いのですが、蒸気機関車、好きです♪
幼い頃、実際に動いてるのを見た記憶が有りますし、引いた列車に乗った記憶も有るので、
どちらかと言えば、思い出の部類なのかもねぇ(笑)。


「飛騨川」の「飛水峡」です。

国道の合流点近くまで、戻って来ました。道の駅も見えてます。

この辺りは「飛水峡」と呼ばれる名勝で、写真の様にダイナミックな景色が見れます。
確かに、日本っぽく無い素晴らしい景色ですが、情緒感に欠けると思うのは、私だけ?(笑)

さて、林道2本、キツい登りの参道1本の探訪でしたが、今回も、素晴らしい景色に出会えました。
鉄道マニアで無くても、森林鉄道の跡には、その当時の先人達のエネルギーを感じられると思います。
あなたも、訪ねてみてはいかがですか?自然の中、癒されると思いますよ♪

本日の走行距離:約45.7kmでした。