#268:「遠山郷 下栗の里 探訪ポタ!」(11/10/29)


以前、ひろたさんのH/Pで見た「下栗の里」。
標高1000m程の高地、傾斜30度程の山腹の集落です。

深いV字の谷を見下ろす様な、この集落を訪ねてみたくて、
季節は秋。谷の両側には、錦絵の屏風の様な紅葉が見れないかな?

そんな期待も胸に、ついに行って来ました!
事前に調べたキツい坂も何とかなるかと、ね(笑)。

2週に渡って、2回行ってます。
先週はSDカード不調で写真がだめになったので、今回はリベンジ(^^;
1回目は、ソロでしたが、今回はミツさんを誘っての二人旅を楽しんで来ました。


スタート地点は「道の駅 郷かぐらの湯」から。

中央高速を走り「飯田山本IC」から「三遠南信自動車道(無料)」で「天竜峡IC」へ。
そこから国道151号線を南下、「阿南町」で「天竜川」沿いに出て「天龍村」へ。
国道418号線で「秋葉街道 和田宿」の「和田地区」まで、約2時間半。

駐車場の端に車を停めて、走行準備。


雲一つ無い青空!

「遠山川」に掛かる橋の上から、桜並木の紅葉と青空が良いですねぇ。
先週に比べて、道の駅周辺の紅葉も進んで来てます。

「和田宿」の「秋葉街道」を、「下栗の里」の登り口の「上村」へ向かいます。


いきなり、どうだっ!って感じの景色で。

「遠山中学校」の先、斜度がキツくなります。
正直「上村」までは、そんなに登って無いと思ってたんですが、結構、キツい。
でも、MTBなので、軽いギアで、ゆっくり登って行きます。

写真の様な景色が見れるからこそ、登って行けるんですね!


「遠山川」沿いの道を、山を眺めながら。

先週よりは進んでますが、紅葉の盛りは、まだみたい。

「木沢地区」まで来ると、「下栗の里」の外れの方(?)が、山上に見えて来ます。(写真:右)
あそこまで上がるんだよな・・・と、期待なのか、諦めなのか(笑)

ちょっと、ここで寄り道します♪


「旧木沢小学校」です。

木造校舎の有る廃校を訪ねてみたくて、寄りました。
一段高い所に有る学校の回りの苔むした石垣、校門への石段、学校前に有る神社、
どれも、私にとって、どこか懐かしさを感じる情景です。

石段の前に自転車を停めて、校庭へと石段を上がって行きます。


木造校舎が、懐かしいなぁ。

小学校は、こんな木造校舎でした。同行いただいたミツさんも、だそうです。

校庭では、「遠山森林鉄道の会」の方が、山の中の廃線跡から、線路や車軸を拾い集めて来られて、
軽トラから下ろしているところでした。
ちょっとだけ、森林鉄道に関しての話を聞かせていただき、興味津々で聞いてました。

先週来た時は、校舎の外の写真を撮っただけでしたが、今回は、中も見学して行きましょう!

使い込まれた木の廊下。そして、懐かしい雰囲気。

玄関で靴を脱いで「木沢小学校」の名入りのスリッパに履き替えて。
歩くと木の軋む音。うんうん、こうだったよなぁ。

校長室を覗いて、それから、教室の中へ。小さな木製の机と椅子。ほんと、小さい(笑)。
この机、天板の一部が、持ち上がって、中に教科書とか入れられるんですよ。
(ミツさんの時代には無かったそうな・・・年齢差だな)

文字の書かれている黒板に、見覚えの有る方も居られるかな?(カーソルを乗せると拡大します)
現在放映されている、某引っ越し会社のテレビCMの舞台になっているのが、
ここ「旧木沢小学校」で、その際に使われた黒板が、そのまま残されてます。
(御丁寧に、そのCMも小さなモニターで見せてくれます。)

2階の教室は「林鉄資料館」。

「遠山森林鉄道」の往時の写真や、ルート地図、色んな林鉄に関する遺物等が展示されてます。
個人的には、こう言う先人達の営みの痕跡って、何かパワーを貰える様な気がするんです。

そのうち「遠山森林鉄道跡」を探索してみたいな♪

壁に貼られた子供達の書いた絵は、鮮やかで、まるで、まだ現役の学校の様です。

教室の隅の鉄琴を叩くと、これまた、懐かしい音がしました。

最後に、窓から校庭を眺めて、ここを後に。少しの間でしたが、子供時代に戻った様な、そんな時でした。


「梨元ていしゃ場」にて。

「遠山森林鉄道」の始発駅が有った場所です。
今は、観光案内や食事の出来る、道の駅。

敷地には、往時走っていた機関車と客車が
復元展示されてます。
その横に、先程の「遠山森林鉄道の会」が
再現敷設したレールも有ります。


先週見つけた、紅葉の場所。

先週より、少しだけ紅葉が進んだかな・・・でも、真っ赤な紅葉って程じゃない。

この辺りは「上村川」になんですが「遠山川」と違って、綺麗に澄んだ流れ。
紅葉が映えると期待してたんだけどなぁ・・・。


さて・・・登りに掛かります!

先程の紅葉の場所を下に見ながら、「林道 赤石線」を上がって行きます。

折り重なる様な山々を眺めながら、ゆっくりゆっくり上がるんです。


登り始めて、ここまでが、まずキツい!!

ほんと、この回り込む様なカーブまでが、キツいんです。
先週は、なんとか乗ったまま上がりましたが、いっぱい汗をかいてしまって、
後で寒くなったので、今日は程々に・・・と言う訳で、押しました(笑)。

カーブの内側の木々を眺めながら、ちょっと休憩。
写真の一番上の、裸になった木ですが、先週は真っ赤な葉っぱを付けてたのになぁ。
それにしても、先週の写真がダメになったのが悔やまれる・・・。


山上の集落の端に到着・・・そして、また木漏れ日の道を進んで。

先程のカーブから程なく、最初の民家が出て来たら、勾配が緩くなって一息付けます。

その区間は、右の写真の様な、木漏れ日の道で、気持ち良いですよ!
木々を通して、V字の深い谷がチラホラ見えたりもします。


かなり上がって来ましたね〜!

錦絵の屏風の様な紅葉・・・とは行きませんでしたが、これでも満足♪

右の写真、右端の木の先端辺り、尾根の上に家が有るんですが、分かりますか?


どれだけ深いV字の谷かと言うと・・・。

こんな感じです!

自転車をギリギリに停めて、写真を撮ってますが、落ちそうなのは自転車なのに、
自分の背筋がゾクゾクしてます(笑)。


あまりに景色が良いので・・・。

ちょっと進んでは写真、なんて繰り返してますから、進まないんだな(笑)。

でも、この景色を停まって眺めないなんて、勿体ないじゃないですか?
右の写真の奥の山々は、南アルプスです。


集落に近づいて来てます!

こんな山の上で暮らすなんて、ちょっと羨ましいですが、きっと、大変なんだろうなぁ。

振り返ると、こんな景色で。
右上に上がる道は、林道じゃなくて、上の集落に向かう道。まだ上にも人が住んでるって事です!


水場が有りました!

湧き水じゃなく、沢から引いて来ている様です。
そして、その横に「山の神」と「水の神」が祀られていました。

せっかく水が有るんだし、時間も良い時間なので、道端ではありますが、お昼にします♪
ストーブで沢水を沸かして、珈琲豆を挽いて、美味い珈琲を入れて。
コンビニで買って来たパンをいただきます。


まだまだ登ります・・・。

先程、お昼を食べた場所から、目的地までは、まだ200mほど高度を上げるみたいです。

確かに写真の様に、ぐんぐん登って行きます。
でもMTBなので、ギアを軽くして、ゆっくり上がって行けば、なんとかなってます(笑)。


道沿いには、こんな物が有ります!

さて、これは何でしょう?・・・って、すぐに答え書きますが、蜂蜜を自給自足されてるんです。

この辺りでは、各家ごとに、写真の様な木の樽や丸太をくり抜いた物で、養蜂をされてるんです!
テレビで見た事は有りましたが、実際に見たのは初めて。

写真を撮ってる振りをして、右の写真の様な登りで、休んでたりします(笑)。


「下栗」集落の中心まで来ました!

やっと「民宿ひなた」さんの所まで来ました。

深い谷が見下ろせます。
どのくらいかと言うと、右の写真で斜度が判るでしょうか?
覗き込んで写真を撮ってますが、背筋ゾクゾクです(^^;

この後は、集落の中のつづれ折れの道を上がって行きます。


つづれ折れなので・・・。

少し登っては180度曲がって、を繰り返します。
ですので、同じ方向の写真を高度を変えて撮る事になります。

遠く南アルプスの山々まで、見通す事が出来ます。
同行のミツさんと、場所を譲り合いながら、愛車と景色の写真を撮ってます。


どれくらい、つづれ折れなのかと言うと・・・。

左の写真の矢印の所を、順々に通って上がって行くんです。

右の写真、左の写真の白い車の辺りを、上から撮った物です。
グルッと180度向きを変えながら、登っている様子が判りますか?


さぁ、最後の登りだ!!!

太陽に向かって、最後のキツい所を、颯爽と・・・じゃなく、ユルユルと登ってます。

振り返ると、こんな斜度。私には、これが限界(笑)。


登りきった!

「下栗の里 本村 標高979m」だそうです!
最後のキツく、ユルユルと曲がった道が、見えてます。

ここから「遠山川」を覗き込むと、右の写真。
ちょっと間違えれば、一気に落ちて行きますね・・・正直、怖かった(^^;

先週は、ここで、帰路に着いたのですが、交通量調査&交通整理をされてた、
地元のお父さんと歓談して、今日は、時間に余裕があるし、この上の「まんば亭」まで上がる事に。


標高1000m越えしました。

標高1080mだそうです。自転車で、こんな高い所に来たのは、初めてじゃないかな♪

左の写真だと、普通の田舎の集落に見えますが、右の写真だと、急傾斜の山地の集落だと判りますね!


「はんば亭」前の広場にて。

視線と山頂の高さが同じくらいに感じます。
見える限り、山々が折り重なってます。

でも、ここ、振り返ると混み合って、
殺伐とした駐車場なんですよね(^^;

ここまでが、静かな世界だっただけに、
いきなり現実に戻された様な(笑)。

さて、長居は無用。下山しましょ♪


帰路は、下り坂だ♪

「はんば亭」から下って分岐へ。地元のお父さんに、さよならの挨拶して。

そこからしばらくは、同じくらいの標高で平行移動して行く感じ。
所々で停まって、急傾斜地の集落の写真を撮って行きます。


見下ろす様な急傾斜地での暮らしは・・・。

今年の夏訪ねた、母の実家も山上に近い所に有りましたが、ここはスケールが違う。
母の実家でさえ、畑仕事は大変だったのだから、ここだったら・・・キツいだろうなぁ。

でも、雲海を見下ろす朝の景色は、懐かしく、そして、ちょっと羨ましい。
ま、たまに来る旅人だから、言える事なんでしょうけど。

写真を撮って、見上げると、柿の実と青空が素敵だったなぁ。


少し夕時の陽になりつつある山々。

影が長くなって来てます。少し夕時の陽をあびる山々も、これまた、良い!
でも、あまりノンビリしてると、暗くなっちゃうから、このくらいにして(笑)。

ここを過ぎたら、後は快適なダウンヒル♪
かなり速度が出ます!路面は、まぁまぁですが、アスファルトの継ぎ目で荒れてたりします。
みなさん、速度の出し過ぎには、注意しましょうね♪


「命水 一本木」です。

沢から引いて来ている清水です。冷たくて美味しいので、ペットボトルに詰めて持ち帰りしました。

きっと鉱水でしょうから、珈琲よりは、紅茶の方が良いのかな?


「上村小学校」前の橋にて。

登るのに2時間は掛かったのですが、
下るのは写真撮影の時間を入れても30分!

いやぁ、気持ち良かった!(笑)

ここから見ると、木々の紅葉が綺麗。
もう少し時間が経つと、もっと良くなるんかな?

さて、後は、有る目的を果たしてから、
道の駅でお風呂に浸かろう♪


帰りに「梨元ていしゃ場」でトイレ休憩したので。

「遠山森林鉄道」で走っていた車両を、レストアして展示してあります。
その横に、往時の路線図や写真の説明板が有ります。

記事を書きながら、色々調べてみましたが(だから、記事書くの遅いんだぞ!)、
なかなか楽しめそうなんだよなぁ♪


目的も果たし「郷かぐらの湯」に、無事に帰着。

山に落ちようとしている夕日に向かって、最後の橋を渡って行きます。
後は、駐車場に停めてる車に自転車を積み込んで、お風呂だ!

駐車場に着いて、まずは、休憩。
さて、『有る目的』と言うのが、右の写真の2本のガラス瓶。
「下栗いも焼酎 天空の里(あまのさと)」です!

「下栗芋(二度芋)」と呼ばれるジャガイモで作った焼酎で、限定品らしいです。
今回来るにあたって、色々調べてて見つけたので、ぜひ、購入したかったんです。
芋焼酎ですが、癖も無く、さっぱりして美味いですよ!

好天の下、今回も登りはキツかったけど、あの雄大な景色が楽しめて、本当に楽しい一日でした。

本日の走行距離:約36.4kmでした。(車移動は、300km以上 笑)