#30:K2 JPN2.0改  ドロップツアラー ’05(ひみよしさん3号車)


事務長2号車、シンテシの「ドロップ・ツアラー」を試乗して大変気に入っていただきました。
それ以来、どうしても、あの乗り味、操縦性が忘れられず、自分も造りたかったそうです。
そこまで言って戴くと、嬉しくて、今回、その御用命を受けまして、製作いたしました。

白と黒で統一された、大人の落ち着いたツアラーに仕上がりましたよ!


完成した姿が右の写真です。
どうです?おしゃれでしょ?落ち着いた大人のバイクですよね。
この状態(サドルバッグは含まず)での総重量は12.3kg。サス付きとしては軽量です。

右の写真は、企画段階のフレーム選択の検討画像です。
今回の製作の狙いが「シンテシの操縦性の再現」ですから、フレームが何でも良いと言う訳には
行きません。ヤフオクの中から、オーナーのひみよしさんが気に入ったフレームを選んでいただき、
その画像やメーカーサイトの写真を元に、ディメンション検討しました。
結果、メンバーのMaruくんも乗っている「K2」のフレームとなりました。
現物がそばに有るので、確実性も高いですからね。


ハンドル回りです。
STIは、ひみよしさん2号車「セコイア」を9速化した時に余った「シマノ SORA」。
アップライトな姿勢を取れる様に、「TESTACHの補助ブレーキレバー」も採用してます。
これには他の役目も有りまして、ロード用のSTIにはブレーキワイヤーの調整機構が無いので、
こいつで調整を行います。

シフトワイヤーの調整はシフト・ラインに「jagwire社」の調整機構を採用しています。

バーテープは「フィジック社のBAR−GEL入りバーテープ」を採用。
これ、医療分野で使用されているのと同じGELパッドを使っていまして、
ハサミなどで必要な長さに自由にカットできます。
補助ブレーキレバーを付けると「スペシャライズド社」の物はカットできないので
余ってしまうのですが、これは自由にカットできるので、良いですよ!

ハンドル自体は、事務長4号車「ルイガノ CCT」についていた物を流用。
ステムは「東京サンエス」社の「Dixna カトロワステム」です。
キャップがシルバーで、選んだオーナーの趣味の良さが解りますね!


クランクは「スギノ」社のRD5000。
事務長4号車CCTで使っている物と同じ。
これに軸長118mmのBBを採用しています。
選択の理由は、ヤフオクでの価格、と過去に
シンテシにも使っていた実績からです。

フロントディレーラーは「シマノ」社の
「STX−RC(FD−MC40)改」です。
実は、これ先日までシンテシについていました。
シンテシをグレードアップしたので、新たに
改造する手間を考えてこちらに採用しました。
(採用にあたって、ポリッシュ加工しました!)


リア・ディレーラーは、「シマノ」社の
「ティアグラ(RD−4400−GS)」

これも「セコイア」からの移植です。
(「セコイア」は「105」に格上げ。)

これでセット出しましたが、シンテシで
採用している「XT RD−M750−SG」
より調子良いです。
(ロードSTIとの組み合わせのせいかな。)

シンテシも変更しようかなぁ・・・。


Fサスは「ROCKSHOX」社の
「PILOT XC(100mm)」です。

これも、シンテシの操縦性を再現する為に、
同じ物を採用しました。(実績重視です)
このモデルは、減衰力調整機構も備えてます。
(セットの幅が出るので、かなり羨ましい!)

ただし、シンテシで気になっている、
極低速でのハンドルの軽さを軽減出来ればと、
20mm長い物にしてキャスター角を少しだけ
寝かせました。


ブレーキは、「シマノ」社のBR−M570。最新では無く、一つ前のパラレル・リンク付きです。

シンテシ同様に、ロードSTIでダイレクトに「Vブレーキ」を引いています。
何が飛び出して来るか解らない市街地を、ブラケット上部を握って走行する場合をメインに
考えた結果です。これも、シンテシからの、フィードバックでオーナーの意向で採用しました。

これに合わせて、ホイールのリムの振れは0.3mm以下に押さえてあります。


タイヤは「ちゃりき!」26インチ車定番(?)の「パナレーサー Hi−Road Comp」
26×1.5サイズで、重量が380gの物です。

サドルは「スペシャライズド」社の「ボディジオメトリーミラノ」。
座り心地のソフトなサドルです。これも「セコイア」のサドル変更した、余剰品です。

シート・ピラーは「BBB」社の「スカイスクレイパー BSP−20」。
冷却鍛造A6061T6合金製です。2本締めのマイクロアジャスト機構により、
サドルの角度を自由に設定できます。この機構、調整し易くて良いですね!


<完成したK2とオーナーのひみよしさん>

完成後、シンテシと乗り比べをしました。
結果は、ほぼ目的達成です。
ほぼと言ったのは、旋回時の倒し込みの瞬間に、
ちょっと神経質は挙動が有るからです。
サスのエア・セッティングをもう少し固めに
する必要があるかな。

オーナーのひみよしさんには、
大満足していただいた様です
(写真の満面の笑みが物語ってますよね。)

さぁ、イベント行きましょうね!

今回の組上げでも、常識的方法外の部分が多く有ります。
快適かつ安全に乗る為には、セッティングに、それなりのノウハウや技術が必要です。
もし参考に製作される場合は、くれぐれも自己責任でお願いいたします。
相談/アドバイスは受付ますが、この改造によるトラブル等の責任は取りませんので、あしからず!