#164:「夏の瀬戸内 気ままに一人旅(片鉄堪能編)」(07/08/13)


「瀬戸内 気ままに一人旅」の、3日目は、恒例(?)となった「片鉄ロマン街道」。
とは言っても、昨年は台風で流れたので、2年ぶり。何度来ても、良い所です。
一部、改良されたとこもあり、今年も楽しめましたよ。

が、しかし、今回は、波乱の結末が・・・さてさて、どうなったのでしょうか?

1日目:「赤穂」〜「小豆島」編

2日目:「坂出」近辺 周遊編

3日目:「片鉄ロマン街道」 堪能編 


朝、昨日列車を降りた「JR法界院駅」。

待つ事しばしで、ディーゼル列車が到着。

実は、自走で行くつもりが、通り雨。
仕方が無いので、デリー搬送でした。

この雨が、波乱の結末を予告していたのかも。


8:28「JR岡山駅」発「播州赤穂」行きに、乗車です。

今は、ちょっと珍しい(?)「カボチャ列車」です。「JR山陽本線」なども、未だに走ってます。
「JR山陽本線」とは違って「JR赤穂線」は、乗客も少なく、クロスシート1個分で、快適!


定刻の9:11に、「JR西片上駅」に着。

ここは、無人駅なので、切符を見せる事無く、駅前にて輪行を解きます。

「JR西片上駅」前の、歩道にて。

朝の雨が、嘘の様に、良い天気になりました。さて、この先の階段を担いで降りると、
「片鉄ロマン街道」の始まりです。

「オストリッチ」社の「小径車用サドルバッグ」ですが、折り畳んだ時の置き場に困りませんか?
ダホンの場合、前後輪の間に入れて、バッグ本体のベルトでホイールに固定しちゃいます。
このまま「スリップ・オン・カバー」を掛ければ、良い訳なんです。


この階段を、降りて、「片上鉄道」の廃線跡に出るのです。

階段を降りた所に「JR西片上駅、JR伊部駅」の案内板が有り、「片鉄ロマン街道」の表記も。
往時の「片上鉄道」は、このまま海岸の方まで伸びて、「柵原鉱山」の産出物を船積みしてました。
(ここから先は、保存されていません。「西片上」のバスターミナルが、往時の駅跡)

振り返ると、「柵原」方面。

エンジンにうなりを上げて、
「片鉄」最大の坂を登って行ったのですね。

さて、私もそろそろ登って行きましょうか。


この辺りが、一番最大斜度の所です。28.6パーミルのこう配は、けっこうな坂です。
(でも、来る度に、そうそうキツいと感じなくなってるのは、少しは、進化してるせいか・・・笑)

左の写真の中央上方に見える建物は「備前サイクリングターミナル」です。
クルマの場合、駐車場が有るので、ここを起点とするのも良いかもです。


最大の坂を登り切った所は、切り通しになってます。

おあつらえ向きに木陰になっている上、風が抜けて行きますので、休憩には最適。
真夏の暑さには、適度な休憩が必須なので、助かります。

しばし休憩の後、もう少しだけ、緩やかに登ります。


「峠清水トンネル」です。ここで、登りは終わりです!

長いトンネルですが、中は照明が点いていて、怖さなどは有りません。
ただし、外気温差で路面に露が付いているのと、舗装がコンクリートなので、滑り易いかも。

外気温差と書いた様に、中はヒンヤリ・・・入り口そばの丸太の椅子に座って、休憩が良いですよ!


「清水駅」跡です。ホームが公園として、残して有ります。

上り坂を上がれば当然、今度は下り。気持ち良く、すーっと走って、駅跡で休憩も良いですね。


再び、山際の木陰の道を走って・・・左手に「大中山温泉」が見えて来ます。

トラックのコンテナが浴室と言う、とてもワイルドな設備の温泉。
凄く気持ちの良い、柔らかいお湯なので、是非、立ち寄ってみてください。
「片鉄ロマン街道」から、細い山道で、行けますが・・・。

この辺りの路肩にある、これが気になります!

そうです「マムシ」が出るそうなんですよね・・・ですので、「大中山温泉」までの山道、
絶対に気を付けてくださいね!!!


「中山駅」辺り・・・ですが、駅跡などは有りません!

気持ち良く、下り坂を下って行きます。周りは田んぼで、大きくなった稲穂が出迎えます。
右手には「岡山」のローカルサーキットの「中山サーキット」の看板。


「中山駅」付近から先で、国道374号線の脇を走ります。

左の写真は「山陽自動車道 和気インター」付近。
ログハウスの喫茶店から、いつもカレーの美味しそうな香りがして来ます。

「JR和気駅」近くの小川を渡る所は、道路改修で「片鉄」当時の橋が無くなってます。


「JR山陽本線 和気駅」です。

往時の駅跡は、どの辺りなんでしょうか?・・・この草原辺りなのかな?
「JR和気駅」へは、この地下道で、行けます。


緩やかなアプローチを上がって・・・「JR山陽本線」を「跨線橋」で越え、
「金剛川」を渡る鉄橋を、堤防上から見て。

暑いですが、川近くで吹いて来る風は、気持ち良いです。

右の写真の堤防へ行く、「跨線橋」と
鉄橋の間に鉄橋の間に有る、往時の写真。

「片鉄」には、沿線の所々に、
こんな往時の写真が展示されてます。


坂を下って来て「本和気駅」跡付近。

この駅表記は、一昨年に来た時は、有りませんでした。・・・常に進化してるって訳ですね!
「JR和気駅」に対して、元々の「和気」の町の中心部は、こちらと言う意味での「本」なのです。

先の駅表記より、少し行くと小公園になってます。

すだれ屋根なので、日差しを避けて休憩出来ます。
「片鉄」の清掃美化は、この看板の様に、地元有志により行われてます。
ですので、通らせてもらってる的な意識を持って、走りましょう!


「和気」の町を抜け、「和気鵜飼谷交通公園」です。

綺麗なトイレ、自販機、日避けの屋根・・・ゆっくり休みましょう。


炎天下を走って・・・適度に木陰の有る場所が、助かります。

この先で、国道374号線と再び並走、「吉井川」沿いに走ります。
が、上から見下ろす形なので、排気ガスなど、気になりません!


もうすぐ「天瀬駅跡」。
往時の踏切跡そばの、お地蔵様。

旅の安全を祈願して、お参りしました。
おかげで大事に至らなかったんだな・・・。


「天瀬駅跡」です。夏の景色が、心地良いでしょ?

この先の線路跡が、ずっと伸びてます。駅舎の中は、日差しが避けられるので、小休止。
記念のノートに、ちょっと、落書きして来ました。 笑


「天神山」の2連トンネルです。

炎天下を走って来ると、トンネルはオアシスに感じますね。涼しいです!

トンネルを抜けた先は、以前は、国道の路肩へ降ろされてましたが、線路跡の道が完成してます。


「天神山」を振り返って。

この辺りは、国道脇の広い歩道が
「片鉄」」となってます。

以前は、写真の左手の集落を抜ける、
登りの道を走ってましたね。

時々、日差しが雲で隠れるものの、
強い日差しが照りつけてます。


国道を渡る手押しボタン信号・・・この先「片鉄」は、「吉井川」の河川敷を走ってました。

あれ、喫茶店「北斗」は?・・・この信号の所に、鉄道車掌車を利用した喫茶店が有ったんですが。

川沿いには「大舟着川市跡」。「吉井川」の「高瀬舟」の水運の史跡です。
日差しを避けて休憩すると、川風が気持ち良いですよ!


河川敷を走ると言う事は、「吉井川」の堤防を一部切り取る訳で、
増水時に氾濫しない様に、閘門が設けられてました。

路面には、往時の線路が残してあります。


水分補給とトイレ休憩・・・和気町佐伯庁舎です。

中に自販機、トイレが有ります。もっとも「片鉄」の為では無いです 笑。
冷房が効いているので、自販機で珈琲を買って、ゆっくりさせてもらいました。

庁舎の前には、現地の伝説の説明板も。歴史に興味有る方は、ぜひ、どうぞ!

佐伯庁舎のそばが「備前矢田駅跡」です。

ここには下り線のホームが残されてます。往時は、すれ違いの出来る大きな駅だったそうです。


「苦木駅跡」です。ここは、上下線のホームが残されてます。

上り線のホームには、駅舎も復元保存されてます。そこからは「吉井川」の流れが見渡せます。


「周匝(すさい)」の町の入り口にて。

本来の「片鉄」は「吉井川第1鉄橋」で「吉井川」を渡ってましたが、現存しません。
ですので、国道の「備作大橋」で「吉井川」を渡ります。

渡った辺りが「福田」と言う地名で、「備前福田駅」が有りました。
ですが、この表示板が有る場所は往時のままではなく、移設されたものです。


「周匝」の町の旧街道にて。

「片鉄ロマン街道」は「周匝」の町を避けて「吉井川」の堤防上を行くのですが、
面白みが無いので、得意の裏道へ・・・適度に曲がっていて、気分満点です。

そろそろ、お昼時・・・ここらで食事にしましょう。


今日のお昼は、ここ。国道347号線沿いの「鳥の巣」さん。

昨日、讃岐でうどんを堪能出来無かったからと言う訳では無いが、「山ざる」と言う冷たいうどん。
ヤマイモ、山菜、キクラゲ・・・色々乗ってて¥1、050円。
最後に、残った汁に、ご飯を入れて食べるって書いてあったけど・・・これ、美味しかった!!!


「吉井川第2橋梁」跡の新設された橋。

対岸の「美作飯岡(ゆうか)」の集落から、「周匝」の町に行くには、
現在の「片鉄ロマン街道」のルートの様に、大きく迂回しなければなりませんでした。

「片鉄」が廃線となった後、「吉井川第2橋梁」が歩行者/自転車道となったのですが、
平成10年の台風水害で流されてしまったので、掛け直されたのです。


橋を渡って、ずっと伸びる道が廃線跡。「美作飯岡(ゆうか)駅跡」が、見えてます。

ここで、「片鉄ロマン街道」と合流しますが、駅方面へ、ちょっと寄り道です。

「美作飯岡(ゆうか)駅跡」のホームから(写真:左)。
駅前の建物は、往時は旅館だったのでしょうか?壁面のアーチ状の場所は、時計の跡かな?

「美作飯岡(ゆうか)駅跡」の「柵原」側には、踏切跡が有ります。


裏道を走っていると、急に鉄道遺構が現れたり。

昔、ここを鉄道が走ってたんだな・・・。
そう実感させられますね。

ここも「片鉄ロマン街道」から外れてます。
本来のルートは、堤防上です。


最後の登り・・・小さな峠を終えて。

頂上付近に、石碑が有りますが、読めません・・・史跡を示す物も・・・読めません 笑。


頂上を過ぎて、下り入ると・・・「柵原鉱山資料館」が見えて来ます。
あと少しで「片鉄ロマン街道」の終点「吉が原駅跡」です。

国道から、分岐して往時の鉄道跡を走って行きます。


「吉が原駅跡」、「片鉄ロマン街道」の終点です。

「片上鉄道」の特徴的な、三角屋根の駅舎が、復元保存されてます。
またホームも殆ど残され、列車や客車、機関車が動態保存されてるんですよ。

今回は、この子が出迎えてくれました。駅長猫の「コトラ」ちゃんとは違うので・・・助役?

しばらく、遊んでもらって・・・帰路に着きます。


再び「周匝」の町です。旧街道と思われる裏道を、のんびりと。

行きは食事の為に国道沿いを走ったので、帰りは裏道を楽しみました。


「杖谷駅跡」。ここは行きに「吉井川」の流れに見とれて、写真を撮って無かったので。

時刻は14:30。このまま、走って行くと・・・「JR和気駅」には16:00前には着けます。
帰りの電車が、17:13発だから、「むらさき」で、うどんを食べても時間が余る予定でした。


<悲劇は突然やってくる?>

休憩を適度に取りながら「本和気」の町に入ったのが、15:30。
町中を通る本通りとの交差点に差し掛かって、横断してくる対向自転車が4台。
自転車達と、停止している軽自動車1台を確認。対向自転車とは、交差点上で行き違うな・・・。

当然、歩行者/自転車優先で有るし、この位置関係であれば、軽自動車は私を現認しているはず。
この「はず」がいけなかった・・・軽自動車の前を通過すると同時に、真横から、ドン!!

運転されていたのは、ご高齢のご夫人。私は、向こうに行く自転車と同じに見えたそうです。
ヘリオスは写真の通り、大破です。が、私は、右ももを地面に落ちた時の打撲が最大のダメージ。
(もっとも、小さい傷は有りますが・・・)

時間は余るくらいあった訳で、焦っていた訳でも無い・・・一瞬の判断ミスが、この有様。
もちろん、法的には、私の落ち度は認められない(事故処理の警察官にも確認)。

今回の事故を回避出来なかった理由は、相手が現認していると過信した事でしょう。
いくら法的に正しくとも、痛い思い、悲惨な愛車を見る限り、反省すべきです。
これを見てくださった皆様は、この様な事の無い様に、ご注意ください。

事故処理後、輪行状態にして、警察車両で駅に向かい、予定通りの列車で帰宅いたしました。


と言う訳で・・・旅の終わりは悲惨でしたが、
全体としては、良い旅だったと思います。

来年の夏も、一人旅に出掛けますよ!

本日の走行距離:約64.3kmでした。

<追記>
何故かコイツが、うちに居るんだな。


今回のパンフ、地図は有りません