#263:'11夏旅「新見 〜 吹屋 〜 高梁 山里探訪記!」(11/08/12)


夏旅、2日目。今日は「新見 〜 吹屋 〜 高梁 山里探訪記!」

今年のテーマは、NHKで放映されていた「こころ旅」の影響も有って、
心に残る、子供の頃に見た田舎の風景を訪ねてみようかと出掛けて来ました。

2日目のテーマは、銅山とベンガラで栄えた山間の町「吹屋」を訪ねてみます。
また、母方の実家の有った山上の「松原」集落で、涼しい風に吹かれるのも。
(昨年到達出来なかった、母方の実家跡も見てみたい)

日程は・・・

1日目:'11夏旅「根雨 〜 新庄 〜 新見 山里探訪記!」(11/08/11)

2日目:'11夏旅「新見 〜 吹屋 〜 高梁 山里探訪記!」(11/08/12)

 1日、お盆の諸行事でお休みして・・・(11/08/13)

3日目:'11夏旅「岡山 〜 相生  廃線跡と旧街道探訪記!」(11/08/14)

4日目:'11夏旅「相生 〜 姫路 旧街道探訪記!」(11/08/15)

では、2日目、「新見〜吹屋〜高梁」間の山里の風景を楽しむ旅を、御紹介いたします。


夏旅2日目の朝、ここからスタートです。

昨年泊まった「新見ビジネスシティホテル」に、今年もお世話になりました。

年齢のせいか、旅先でウキウキしてるからか、目覚めるのが早いんですよね〜(笑)。
6時半にはチェックアウトして、ホテルの前で輪行状態を解いて、と。

右の写真、市内中心部を流れる「高梁川」の橋から。
まだ、朝霧が漂ってて、そこに朝日が照り込んで、清々しく良い感じでした♪


早朝の「新見」の町並みを抜けて。

今回のルートは、駅の有る「高梁川」の右岸側の町並みを抜けて行きます。

私の場合、写真の様に20km/hぐらいで巡行する事が多いです。
これくらいの速度が、物見遊山には、すぐ停まれて最適なんです♪


「高梁川」沿いに出て。

「高梁川」も「高瀬舟」による河川交通が盛んだったので、川沿いに、その当時を思い起こさせる様な、
石組みの堤防と石段などの景色が残っています。

右の写真は、市役所近くの橋の上から、中心部の方を振り返ったもの。
山々に掛かる朝霧、山間の町に差し込んだ朝日に照らされて、朝の景色が良い感じです。

この後、国道に出て、「成羽」(「吹屋」)方面への分岐へ走りました。


「成羽」方面への分岐から、県道を行きます。

「伯備線」を越え、下り坂を進んで行くと、写真の道路案内板と「吹屋ふるさと村」の案内板が有ります。

右手に入る形で分岐を過ぎると「高梁川」を渡る橋が有って、対岸がT字路になっているので、右へ。
右の写真の様な、山間の道を進んで行きます。


前方の山々には、朝霧が掛かってます。

時刻は7時半くらい。気温は写真の様に23℃と、汗ばんだ体での走行では、肌寒いくらい。
でも、日が射す所に止まると、暑いんですけどね。

山間を進んで行くのですが、右の写真の様な田園地帯も有って、長閑さを感じます。


それ程の斜度が有る訳じゃ無いですが、ユルユルと登ってます。

まだ朝早いので、そんなに交通量は有りません。ですから路肩を走れば、もっと早く進めるのですが、
右手には写真の景色が広がってて、余所見してますから、段差の無い広い歩道を走ってます。


ちょっと素敵な写真が撮れました!

朝霧を通して朝日が差し込んでますが、
ちょっと逆光気味なんだけど、朝霧が
フィルターの役目をしてくれたみたいで、
ソフトな感じに仕上がりました。

コンデジなので、なかなか思った様には
撮影出来ないけど、たまには偶然に(笑)


石の欄干の古い橋ですが、もうすぐ無くなりそうなので。

古くからの橋なんでしょう。橋の向こう側の幅員が、ちょっと狭くなってます。
ですので、架け替えの工事の最中の様で、そのうち、無くなってしまうのでしょうね。

橋の写真を撮っていて、川に目を向けると・・・川底全部が岩盤でした!


またまた「吹屋」への分岐です。

大きく分岐する所には、写真の様に案内板が設置されてるので、迷う事は無いですね♪

先程の川底の岩盤も面白いと思ったけど、この分岐には、川の横に削り取られた岩肌。
さて、これは人工的な物なんだろうか?それとも、長い年月に川が造った物なのか?


分岐を曲がった先からは・・・♪

ユルユルとした登りの県道を進んでいたのですが、交通量もそこそこ有って、走りにくい。
しかも、山陰になるので、何となく暗さが気に入らない!(笑)

ふと見ると、小さな流れの横に、ずっと道が有るので『こりゃ、あそこだ!』と♪
これが、正解で、右の写真の様に「ひまわり」が咲いてたり・・・。

のんびり、ミンミン蝉の合唱の中を進んでいると、一際大きく、聞こえて。

少し戻って、どこで鳴いてるのかと探してみたら・・・こんな所に♪
コイツ、近づいても逃げないんだな(笑)

しっかり写真に写してあげたからね♪


いくつも、小さな峠を越えて行きます!

山間の道には、名も無き小さな峠が有って、登ったり降りたりを繰り返して行きます。
そんな中でも、写真の場所には、名前が有ってバス停にもなってました。

そろそろ「吹屋」への分岐が有るはずです。


小さな峠を下って行くと、分岐有りました!

分岐まで来て、登って行く方向を写真におさめて。結構、登って行くみたいです(^^;

ですが、その前に、ここの分岐に有った看板が気になって・・・ちょっと行ってみます。


「西江邸 坂本歴史民族資料館」です。

室町末期よりの地元の豪族で、のちに大庄屋を営まれて来た「西江氏」邸宅を
歴史民俗資料館としてあります。(現在も子孫の方が居住されてます。)

中を見てみたかったのですが・・・定休日でした。
そして、坂を一気に下って来たので、また分岐まで登らなきゃ(^^;


さて・・・登るぞ!(と、気合いは入れてみるが 笑)

えっと・・・結構な斜度、有ります。写真の前方奥で、右にグッと登ってるのが見れますか?
そこを曲がって、杉木立の中を、クネクネと曲がりながら登って行きます。

ま、日差しの直射の中の登りじゃ無いだけ、良いかな。


登ってる途中に有った御地蔵様。

「腰折地蔵尊」だそうです。説明は、右の写真で。

腰痛持ちの私としては、お参りしておきたかったのですが、なんせ、奥に深そうだったので、
まだ登る事も考え、ここで失礼させていただきました。・・・御利益無いな、これじゃ(^^;


青空広がる道・・・でも暑い(^^;

途中から、広域農道みたいな広い道になります。
写真的には、空が開けて、青空が広がって、綺麗なんですが・・・斜度+夏の日差し=暑い!!!
ですから、当然、すっかり、汗だくになってます。


「吹屋」に着いたみたいです♪

広域農道から分岐して入る道が有って、その先に家屋が見えて来ました。
その道を進んで行くと「千畳敷駐車場」(だったと思います)に。

とにかく汗だくだったので、ここの一角に有った綺麗なトイレの洗面所でサッパリして。
着替えたTシャツは、汗が絞れました(^^;

駐車場には、こんな案内板が有ったので、参考にさせてもらいました。

左の写真、「中国自然歩道」の案内板で、ここ「吹屋」の中を通ってました。

右の写真は、「吹屋」の案内板で、見所までの距離が書かれているのは、
移動時間のイメージが掴めて良かったなぁ。


「吹屋」の中心部です。

ベンガラ塗りの建家と、オレンジ色の「石州瓦」の町並み。
ベンガラとは、銅鉱山の副産物の硫化鉄鋼を原料とする、防腐効果がある顔料なんです。
新しく手の入った家も有りますが、違和感無く、保存の行き届いた町並みでした。

何軒か、観光客向けのお店も有りますが、雰囲気を壊して無かったのは良いですね!

行き交う地元の方も、温かくて♪

ゆっくり自転車を進めながら、行き交う地元の方と挨拶させていただいて、みんな笑顔で嬉しかった。

集落の「高梁」側の外れの方に、茅葺き屋根のカフェが有りましたが、ここも定休日で残念(^^;


「吹屋小学校」です。

木造の校舎が並んでて、タイムスリップしたみたいな空間です。
しかも、昨年「真庭市 久世」で見た「旧遷喬尋常小学校」と違って、現役の小学校なんですよ!

ですので、中の見学は出来ません。
今は夏休みですから、こうやって写真を撮れますが、学期内だと、きっと難しいかも(^^;

でも・・・残念ながら、今学期をもって(来年3月)、閉校になるそうです。

左の写真は、すぐ横に有る宿泊施設。

「ラフォーレ吹屋」と言います。
元々、中学校の有った敷地に建てられてます。

小学校との景観を考えての、この外観だそうです。

宿泊の他、食事や喫茶も出来ますよ!

一度は宿泊してみたいですね♪

和味の宿ラ・フォーレ吹屋
〒719-2341岡山県高梁市成羽町吹屋611


「下谷」の集落です。

「吹屋」のちょっと下に「下谷」と言う地区が有るのですが、ここも風情有ります。
駐車場に有った案内板に有ったので、来てみたのですが、写真の通りで♪

「吹屋」の集落よりも、ベンガラの建家への使われ方が良く解ります。


「笹畝坑道」です。

「吹屋」の銅山は戦国時代以前から有り、特に江戸時代以降、隆盛を極めたそうです。
ですので、多くの坑道が掘られていたそうで、ここも、その一つ。で、中を見学出来ます。

坑道内の温度は、通年15℃前後だそうで、入り口付近に行っても、凄く涼しい♪
中に入ろうかと思ったのですが、汗をかいた衣服では、風邪を引きそうなので自粛しました(^^;


映画のロケ地にもなった「広兼邸」です。

銅山経営とベンガラで巨万の富を得た「広兼氏」の邸宅です。
「横溝正史」氏の「八つ墓村」のロケ地としての方が有名かな。

見上げると、威圧感を感じる程の邸宅で、まるで城の様ですね!

坂を上がって、建物のすぐ近くに来てみました。

近づくと当然大きいですが、何故か、下で見上げた程の威圧感は感じません。

「広兼邸」の前の道が「中国自然歩道」なので、それで「吹屋」に戻ります。


「自然歩道」から見た景色。

先程通った道が、眼下に見えてます。
狭い山間に、しっかり田んぼが造られて、
民家が点在して・・・好きな情景です。

「吹屋」に戻って、父方の叔父と会食♪
色々な話を聞かせていただき、
楽しい時間をいただきました。
しかも、御馳走になってしまいました。感謝です!


「吹屋」から「宇治」地区に向かうのですが・・・。

叔父にお礼を言ってお別れし、「松原」地区に向かう為、「吹屋」から下の集落の「宇治」へ。

事前に地図を見て、広域農道っぽいのを行けば良いかと思って行ったのですが・・・。
いや、もうアップダウンが激しくて(^^;


「宇治」から「松原」地区へ向かう道です。

事前の予定では「かぐら街道」と言う広域農道っぽい広い道を行く予定でしたが、
もう一度地図を見直して、アップダウンが激しいと判断。予定変更して昔の道を選択しました。


山間の静かな道を、ゆっくり上がって行きます。

「宇治」地区から、少し上がって「松原」地区への分岐が有ります。
そうそう、まっすぐ行くと「川面」方面なのですが、10月のヒルクライム大会のコースだったはず。
「川面」から、ここに上がって来て「宇治」地区を経て「吹屋」までだそうですよ!

木漏れ日の下を、ゆっくりと登って行きます(写真:右)。
木々の間ですが、結構、風が通っていて、涼しく感じました。


緩いですが、アップダウンが続きます。

山間のルートでは、いつもですが、緩やかに登って、少し下って、また登る。
これを繰り返して、標高を稼いで行きます。


何度目かの登りの後で・・・。

何度登ったでしょうか・・・覚えてません。でも、広域農道を行くよりは、昔からの道の方が楽なはず。
だって、昔は、荷馬車や人力で荷物を運んだはずなんですから。

前方の視界がパッとはれて、山々の連なりが見渡せました。
きっと登山を趣味にする方々は、これのもっと標高の高い世界を楽しんでるのでしょうね♪


ほぼ最高点近くだと思います。

「陣山下」の集落からとの合流点です。標高は450m程度なのですが、吹く風は涼しい♪

止まって地図を確認して。見上げると、こんな青空(写真:右)。
空が近く感じる、って言うのは、大げさかな(笑)。


「松原」地区の目的地方面への分岐発見♪

集落と集落の間は、左の写真の様な、木漏れ日の道。でも、街路灯なんて無いので、夜は怖いかも。

一度、広域農道に出る予定でしたが、目的の地域を示す分岐が有ったので、そちらへ。


やっぱり、下って登った(笑)。

目的地の標高差が無いので、谷に降りて上がるとは思ったけど・・・やっぱり上がった(笑)。
左の写真がピークで、右の写真の奥の方から、上がって来てます。

もう、日に何度も、上がったり下がったりしてると、そう気にならなくなりますね♪


「松原」集落の中心部、到着。

矢印の方向に、ここへ到着してます。
記事を書きながら、「かぐら街道」からの道と比較してみると、今回のルートは正解だったみたい♪

右の写真のお店で、今年もしばらくゆっくりしてました。
去年のお婆ちゃんと、また話したかったんだけど・・・忙しそうにしてたので残念(^^;

さて・・・母方の実家探索に行きますか。今年は、事前調査ばっちりだから、大丈夫さ。


「松原」集落の中心部から、一度谷に降りて・・・・また登って。

左の写真の上の方の建物が、中心部近くの学校跡。母の家の子供達は、この谷を通って通学してたのかな。

で、右の写真が、実家跡辺り。森に帰ってますね・・・。
昨年も、この道を通ってたんですが、この状況じゃ分かる訳がない。

この写真の後、他のルートから敷地へ行ってみてますが、その話はプライベートとさせて下さい。
ただ、小さな頃、泊まった翌日の朝、庭から見た雲海と朝の匂いは忘れられません。
少し、そのイメージを思い出せたかな。

でも、ここ数年気に掛かってた件は、すっきりしました。
さて「高梁」の町に降りて行きましょう。


「松原」から降りる途中で・・・。

「かぐら街道」に出て、坂を気持ち良く下って来ると・・・あれ、路面が濡れてる(^^;

ちょっと前に結構降ったみたいで、所々、路面に水が流れてる所さえ有る状態!
気温と日差しで、急速に乾いている最中でした。
(左の写真にカーソルを合わせると、蒸発の様子が見えます)

で、見上げた空は・・・右の写真の様に、良い天気だ(^^;


濡れた路面に注意しながら、下って行きました。

「松原」からの下りは、昨年、登ったコース。
「真似男ヶ峠」で降りて行くのですが、昨年、記事に書いた『逆バンク』のコーナーを、
濡れた路面で下って行ったんだけど・・・あれは、怖いな(^^;

左の写真は、そのちょっと下辺り。「高梁」の町が見えて来ました。

右の写真は、子供の頃、夏休みに毎日の様に泳いでいた「高梁川」。
でも、国道の拡幅工事で、泳いでいた辺りは、国道の下。
写真の左の岩場になってる部分は、当時は山だった。道を広げた分、山を削った訳です(^^;

思い出の地を巡る旅、2日目も、十分堪能しました。気に掛かってた件も、片付いて、
いつか、昔感じた、朝の風景や匂いを感じてみたいと、思いを新たにしました。

さて、明日は、お盆の諸行事で1日お休み。3日目からは、旧街道巡りで、懐かしい風景を楽しみます。

3日目:'11夏旅「岡山 〜 相生  廃線跡と旧街道探訪記!」(11/08/14)に続く♪

本日の走行距離:約70kmでした。