#9:SINTESI JADE改(事務長2号車)
フロントW化以降・・・さらなる進化。


<シンテシ・ドロップ・ツアラー 改良:5> 2005/12/23

ハンドルバーを、最近「ちゃりき!」で流行り(?)のランドナー・バーへ変更。
また、フロントギアをW化、それに伴い、フロント・ディレーラーを「シマノ」社の
「XTR FD−M953(ダウンスイング・タイプ)」に変更しました。

ハンドルバーの変更は、よりSTIの変速操作をしやすく、フロントW化はCCT同様に
坂で有っても踏めないインナー・ギア(詳細は記事中を)を廃止しました。

全体の雰囲気は、変わっていません。
以前のハンドルバーの下に下がる部分の角度が
見た目に自然になったかなぁ。

ハンドルが上向き加減なのは、フロント・
サスのサグ(乗車して沈み込む)分を
考慮してです。
ですので、走行時はハンドルバーの上面は
水平に近くなります。

「ソラ」のSTIは、それ以上の上級グレードのSTIと比べて、ブレーキレバーが直立に近く、
シフト操作がちょっとしにくい傾向が有ります(体格差、ポジションによっても違いますが)。

最近、メンバーの方のMTBドロップツアラーを製作していて『これは良い!』と思ったのが
「日東」社の「ランドナーバー B136」です。
正面から見て、ハンドルバーが下開きなので、手首の動きが自然な操作ができる角度に
STIが固定できるのです。
もちろん、「ソラ」以上のグレードでも、同じ様な効果は得られますよ。

STI専用のハンドルでは無くても、余ったバーテープをブラケットと
ハンドルの境に仕込む事で、写真の様に、段差を無く事もできます。

フロント.ギアのW化。ギアは「シマノ」社の「6500アルテグラ」の52−39Tをチョイス。

変更理由は、#21「ルイガノCCT」同様、私の場合、軽いギアにすると、
ペダリング回数が増え、運動量が多く成り過ぎて、心肺機能が追いついて 行かないのです!
それは、このシンテシでも同じ事なので、使えないギアはすっきりと廃止です(笑)。

オリジナルのミドルの42Tではちょっと重過ぎるので、通常のロードのフロントWの
インナーの歯数39Tにしてみました。
この「6500アルテグラ」のギア板ですが、普通のショップさんで2枚で¥5,000円で
おつりが来るし、変速性能も良いです。(社外品は、1枚でそれ以上でしょ?)

フロントW化に際して、フロントディレーラーも変更です。
チェーンステーとクランクの大ギアとのクリアランスの関係で、廃止したインナーギアの分
BB軸長を短くしてクランクを車体中心に寄せる事ができません。
その為、通常のミドル位置からフロントディレーラーをスタートさせるのですが、
トップスイングタイプだと、調整しきれない為、ダウンスイングタイプに変更です。
STIのワイヤー引き代の問題は、W化の場合はアウター時の位置調整をする事で、
ディレーラーの動き過ぎを規制でき、問題無く使えます。

使用したのは「シマノ」社の「XTR FD−M953」。
2世代前の物ですが、選択理由はディファレンシャルプレートのエンドがネジな事と、
フレームへの固定クランプに余分なスペーサーを使わず、スマートな事です。


<シンテシ・ドロップ・ツアラー 改良:6> 2006/01/26

昨年末にフロントW化し、その際フロント・ディレーラーも変更したのですが、
フレーム側のワイヤーアウターの固定位置が低く、ワイヤー角度がキツいのが見た目に
気になってました。

また、色々な方からMTBのドロップ化に際して、ロードSTIとMTBのFディレーラーの
相性と改造方法をメールにて質問されるのですが、言葉で説明切れない難しさが有りました。

そこで、ロードのSTIにロードのFディレーラーと言う当たり前の組み合わせが、
ワイヤー上引きが多いMTBフレームで、ポン付け出来る様な変換アダプター式にしてみました。

外観の変貌は、クランク廻りが
全てシルバー色になってスッキリ
見える事くらいです。

そのせいか、リア・ディレーラーの
黒色が気になったりして(笑)。

変速性能は・・・もちろんOK。
(以前の組み合わせでも問題は無かったが)
当たり前の組み合わせなので、
当たり前なのですが・・・。

チョイスしたFディレーラーは「シマノ」社の「アルテグラ FD6500」。
「105」グレードでも十分だったのですが、ヤフオクで安く出てたので。

今回の『キモ』、「下引き→上引き 変換アダプター」の様子は右の写真。
シートポストのBB近くに取り付けて、ワイヤーをUターンして使います。

このパーツにより、ディレーラーへの改造を施す事無く、ロード用の下引きFディレーラーが
上引きの多いMTBフレームに『ポン付け』できます。
変速調整も、ロードのSTI/Fディレーラーの通常通りに行なえばOKです。

後の問題は、この部品をMTBドロップ化しようと考えられている方が、簡単かつ安価で
入手出来る様になる事です。(どこか作って販売するメーカーさん居ませんか?)

<「下引き→上引き 変換アダプター」の製作記事はこちら>


<シンテシ・ドロップ・ツアラー 改良:7> 2006/05/28

街中最強のポタマシンのシンテシですが、一つ欠点が有ります。
それはフロントにサスを持つので、上り坂でのボビング(ペダリングでのロス)が出てしまう事。
グレードの高いサスには、アンチボビングの為のロックアウト機構が有りますが、
軽量かつローコストを狙った「ROCKSHOX」社の「PILOT XC」には有りません。

そこで、CCTでの走行感を基準に、フロントサスを廃止して「カーボンフォーク」化しました。

見た目はどうでしょう?ボリューム的に負けている感じも無く、まとまっていると思うのですが。

今回チョイスしたのは「テスタッチ」社の「カーボンカンチリジッドフォーク」。
価格はアサヒ調べで¥2万6千円程ですが、ヤフオクにてかなり安く新品を入手できました。

今回の改造で、車体重量は10.2kgへ。サドルバッグは無し、スタンドは付いてです。

変更理由は、先に書いた通り、上り坂でのボビングを避ける為。
もともと、タイヤサイズを26×1.5としているのと、ドロップ化の恩恵で、路面からの
衝撃は許す事のできるレベルです。
イベントへ持ち込んでみましたが、以前に比べて上り坂が楽になったのを感じました。
(もっとも、楽になったとは言っても、キツい坂はキツいです。笑)


<シンテシ・ドロップ・ツアラー 改良:8> 2006/09/09

「長浜ミーティング」にシンテシを輪行マシンとして投入しようと準備をしていまして、
「輪行袋」をボトルケージに固定するべく、「ボトルケージ」をWで装着しようとした所・・・。
あれ?干渉するぞ・・・と言う訳で、移設ステーを製作して装着しました。

ハンドル周りは、CCT、ヘリオスのも採用している「日東」のNeat Mod.184 STI-80の
380mm幅に交換してみました。ちょっと、気分転換を兼ねてです。

ツアラーの名前に恥じない、ダブルボトル対応になりました。
ハンドル周りは、ランドナーバーも良いのですが、やはりSTIへの繋がりは専用設計だけあって、
スムーズで長距離でも快適ですね。(STIの操作感は、ちょっと落ちますが、問題無しです。)

製作したステーでの、装着状態は、こんな感じ。これが普通のクリアランスでしょ?
ステー無しだと、シートチューブ側はダウンチューブにボトルが当たり、ダウンチューブ側は
シートチューブ側のボトルに干渉していました。


シートチューブ側のステーは、ジュラ(アルミ A2014材)製、削り出し。

フロントディレーラーのバンドを避ける為に、厚みの取れる削り出しにしました。
本当は、これだけで解決するはずだったんですが・・・。


ダウンチューブ側のステーは、ステンレス(SUS304)製。

シートチューブ側を設計した時は、ダウンチューブ側のボトルケージは、普通の物だったんです。
が、同じ「ペットボトル用」に変更すると、ペットボトルを入れると干渉してしまったのです。

ボトルケージの取り付けは、植え込んだネジ(ステンレス棒から製作、ロウ付け)に
袋ナットで固定。ステンレスにした理由は、出来るだけ薄く、かつ、強固にしたかったからです。

これで、無事にボトルケージをW装着でき、「輪行袋」も無事に納まりました!


<シンテシ・ドロップ・ツアラー 改良:9> 2006/10/31

ルイガノCCTの10速化に伴い、余った部品でシンテシを9速化しました。
合わせて、クランク逆転時のフロントギアからのチェーン落ちの対策も実施です。

*撮影環境の事情により、記事アップが遅れました。

見た目の大きな変化はありませんね。

車体重量の変化は、
8速:10.2kg→9速:10.1kg
ボトルゲージをW装備した分を考えれば、
数値以上の、軽量化になってます。

フロントW化した際に、積み残しだった
リア・ディレーラーもW専用に変更しました。


ハンドル周りです。 実は、CCTの記事でも書きましたが、ハンドル幅が変わってます。

CCTに付いていたハンドル周りをそのまま移植しましたので、幅が380mm→390mmへ。
シンテシの場合、タイヤ幅1.5を生かして、ダート走行もやっちゃうので、かえって良いかも。

採用STIは「シマノ」社の「105 ST−5510−S」です。
バーテープは、巻いたばかりだったので、再利用してます。


CCTにも採用していたリア・ディレーラー「シマノ」社「アルテグラ RD−6600」。
ワイドリンク設計の変速性能の良さで、シンテシにも採用しました。

リア・カセットは、「シマノ」社「アルテグラ CS−6500」歯数は11−23T。
これで、トップスピードも確保できました。


Fディレーラー、チェーンは、元々、9速用を使用していましたので、変更無しです。

が、シンテシはMTBのフレーム形状より、クランクの取り付け位置を中に入れられず、
フロント大ギア/リア、ローギア(使っちゃダメな組み合わせですが)の際、クランクを
逆転するとフロントギアのチェーン落ちが発生してました。 その対策として・・・

チェーン落ちの原因を探ってみると・・・。

W化の際に採用した「アルテグラ」のギア板の
変速性能を向上する為の、歯先の形状が悪さ
している様です。

そこで、元々のクランクに付いていた
「スギノ」のギアに戻しました。
若干、色味が違いますが、性能重視です。

結果は・・・無事解決しました!